2017年3月7日火曜日

22歳に送る言葉

22歳のときに教えていた教え子が2人訪ねてきてくれた。
彼女たちも22歳になっていた。
自分が教えていたときの年齢に目の前の2人が追い付いたと思うと感慨深くもなった。
成長した姿をうれしく思っていると、突然写真をとられた。
そして一言。
「うわっ!ぶさいく!」
もう一人も言う。
「太ったねー。」
22歳に戻れるなら、目の前の2人が8歳に戻るなら、もう一度、今度は何としても、どんな言葉が人を傷つけるのかを教えたいと思った。

来月から社会人になるという。
別れ際に
「そういえばさ、最近は会った年上の人に、社会に出るにあたってのアドバイスをもらっているんだけど、何か教えてよ。」
突然で面食らって
「酒は飲んでも飲まれるな。」
なんてことを言ってしまった。
案の定、拍子抜けの期待外れの顔をしていた。
22歳のときのがんばりで築いた教員としての威厳が崩れていく音を聞いた。
いや、そんな威厳もともと幻だったか。

改めて言葉を送り直したい。
『これから、何より自分を大事にしてください。
そして、自分を大事にするために、自分の居る場を大事にしてください。』
僕は何より自分が楽しむために、あの3の2と4の2をとても大切に考えていた。
だからこそ全力が出せたと思うんだよ。


教員14年目がもう少しで終わる。
恥ずかしいことばっかやってきているけれど、
教え子に対して恥ずかしい自分ではいたくないなあと思う。
目の前の子たちを教えてきたように思うけれど、彼らが自分の力の源泉であることは間違いなく、結局彼らによって自分は成長させられているのだなあと、今更ながら思った。